夫が不倫を認め、心を入れ替えると誓った翌日。
私はドキドキしながらGPSの検索ボタンを押しました。
すると当然と言えば当然ですが、この日は彼女の家には行かず、会社から真っ直ぐ帰って来るのでした。
「おかえり!」
「ただいま・・・はぁ。」
そのため息、何?って思いましたが、まあそっとしておこうと思いました。
しかし、夫は心ここにあらずといった様子で相変わらずケータイをいじりながらため息を吐いていました。
素直に安心しきれない私がいました。
そのすぐ翌日のこと。
おかしなことが起こります。
私は当たり前のようにGPSの検索ボタンを押しました。
すると、どうでしょう。
会社を出た夫の車が、なぜか彼女の家に向かって進んでいるのです。
ん?んんん?????
停車時間は5分ほどでしたが、GPSの現在地は確実に彼女の家を示していました。
そして、夫は何食わぬ顔で家に帰ってきました。
「おかえり!」
「ただいま。」
夫からは特に何も言ってきません。
さっきは何だったんだろう?
あ!きっと置いてた荷物でも取りに行ったのかな???
現実から目を逸らしたくて、スーパーポジティブ思考を働かせる私。
そうして結局、この日は大目に見ることにしたのです。
ところが、なぜでしょう。
不思議なことに、その翌日も、またその翌日も、主人はなぜか彼女の家に寄ってから帰って来るのです。
あるとき、彼女の家に停まってから1時間経っても動かない、2時間経っても動かない日がありました。
私は思わず夫に電話をかけます。
しかし夫は電話には出ず、一方的に切られてしまいました。
すぐにかけ直します。
また切られました。
最後にもう一回電話しますが、これも出ません。
ラインで「今どこにいるの?」と送るも、既読が付きません。
すると数十分後、夫がふらっと家に帰って来ました。
「おかえり。今日遅かったけど、どっか寄ってたの?」
「スポーツジムに行ってただけだよ・・・」
「そうなんだ。」
「急に何件も着信入れてくるのビビるからやめてよ。」
「ごめんごめん。ちょっと不安になっちゃって。」
「・・・あれ、お風呂も入ってきたの?」
「うん、ジムで入って来たから。」
「そう」
嘘つき。
この日ジムなんて寄ってないし、彼女の家から真っすぐ帰って来たのは知っています。
「そういえば、彼女とはもう別れたの?」
「はあ・・・。別れるとかそういうんじゃないから・・・。」
「じゃあ、どういうこと?」
「もう勘弁してよ・・・・。」
「・・・分かった。まあいいや。」
私と話すことを避けるように俯く夫を目の前にすると、それ以上追及することができませんでした。
これも私の悪い癖だと思います。
そして、ずっと避けて通って来た「離婚」の2文字がいよいよ脳裏をよぎるのでした。